国産の色つきジン・ウォッカ 来春にも解禁へ 輸出増も狙う

伊沢友之
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 木樽で長く寝かせて色や香りをつけた国産のジンやラム、ウォッカが早ければ来年春にも解禁される。ウイスキーやブランデーとの誤認を防ぐため、色の濃さを一定の範囲に抑える規制があったが、撤廃される見通しになったためだ。自由な商品開発や輸出の促進につなげる狙いがある。

 10日にもまとめる予定の与党税制改正大綱に盛り込み、来年の通常国会で酒税法の関係省令を改正する。

 ジンやラムは蒸留酒のなかのスピリッツに分類される。蒸留酒には、ウイスキーやブランデー、焼酎もあり、このうち、スピリッツと焼酎には着色の度合いを一定以下にし、光を一定程度通すようにするという「着色度規制」がある。

 ウイスキーよりスピリッツの方がかつては酒税の税率が低かったこともあり、税務上の管理をしやすくし、消費者の誤認も防ぐためにつくられたという。この結果、色つきのスピリッツの国内製造は事実上認められておらず、果実エキスなどを加えて混成酒のリキュールにするなどの対応が必要だった。色つきのままで出荷できないことは輸出の障害にもなっていたという。

 そこで、酒造業界内で今年、この規制の廃止について合意ができ、見直すことになった。見直しではこのほか、製造時に必要だった税務署長の承認を、出荷時に緩和したり、商品ラベルの表記をわかりやすくして消費者の誤認を防ぎやすくしたりする。

 国税庁によると、国内のスピリッツ製造者は2019年度で約1600業者。年間約82万7千キロリットルの出荷量があるが、輸出はそのうち0・2%以下にとどまっており、今回の見直しで拡大したい考えだ。(伊沢友之)