固定資産税の据え置き特例、住宅地は延長せず 評価額上がれば負担増

吉田貴司、古賀大己、松本真弥
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 政府・与党は7日、土地の評価額が上がっても固定資産税の額を据え置く今年度の「コロナ特例」について、住宅地は2021年度末の期限で終え、延長しない方針を固めた。商業地は税額の据え置きはやめ、負担増を最大でも通常の半分に抑える措置にする。

 与党内の協議の結果、住宅地や農地などは特例をやめる一方、商業地は前年度からの固定資産税の増加を土地の評価額の2・5%分の税額までとする制度に変えたうえで、1年間継続する方向となった。10日ごろにまとめる与党税制改正大綱に盛り込む。

 今回の税制改正の議論では、全国市長会や全国町村会、総務省側が税収減が1千億円以上になるなどとして廃止を主張。一方、経団連日本商工会議所経済産業省側はまだコロナ禍に苦しむ業界があるなどとして継続を求めていた。これを受け、自民党は当初、自治体などの側に立って特例をなくすことを主張。公明党は延長を要望し、両党間で調整が続いていた。

 固定資産税は市町村(東京23区は都)が、土地などの価値に応じ、毎年1月1日時点の所有者に課す税金。1950年からあり、19年度の税収は決算ベースで約9兆2千億円。市町村税の約4割を占める基幹税の一つだ。

 3年ごとに見直す評価額に合わせて税額も改められ、直近では21年度が見直しの年だった。土地の評価が上がった場合は増税になるが、急激な負担増を避けるために、土地の評価額の5%分の税額までしか前年度から加算しない仕組みになっている。吉田貴司、古賀大己、松本真弥)

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 <固定資産税> 市町村(東京23区は都)が、土地や建物などの価値に応じ、毎年1月1日時点の所有者に課す税金。税額は課税評価額の1・4%が標準だが、市町村ごとに異なる。資産の価値は3年に1回見直され、税額に反映される。毎年4~6月ごろ、市町村(東京23区は都)から資産の所有者に納付書が送られる。

 地方税制が大きく改正された1950年につくられた。2019年度の税収(決算額)は約9兆1988億円。8716万人(土地4106万人、家屋4153万人、償却資産457万人)が納税した。税収が景気変動に比較的左右されにくく、市町村税の約4割を占める基幹税だ。