米軍機タンク投棄、町長らが現場視察 訓練中止求める要望書提出へ

古庄暢
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 【青森】米軍三沢基地所属のF16戦闘機が飛行中に燃料タンク2個を投棄し、深浦町内に落下した問題で、吉田満町長や町議らが7日、タンクの落下現場を視察した。町議会は近く東北防衛局に対し、人口密集地での飛行訓練の中止を米軍に働きかけるよう求める要請書を出す予定という。

 米軍機がタンクを投棄したのは11月30日夕。飛行中にエンジントラブルを起こしたためで、米軍は当初、地上の安全を確認したうえ、岩木山付近の人が住んでいない地域に投棄した、と説明していた。

 しかし、1個目のタンクが発見されたのは、町役場前の町有地で、周囲には住宅が点在。2個目は町役場から南東方向の山中で見つかったが、数百メートル北には中学校があった。

 吉田町長は7日午前10時半すぎ、2個目のタンクが落下した現場を初めて視察。現場は杉林が広がる斜面で、タンクがぶつかったとみられる高さ約10メートルの杉が、数本途中から折れており、落下地点周辺には米軍が張ったとおぼしきピンクのテープが残されていた。

 吉田町長は「われわれには、どこが米軍機の飛行ルートになっているか分からない。被害が起こる可能性は基地周辺だけではないと気づかされた」と話した。 吉田町長とは別に町議11人も同日午前、タンクの落下地点を視察。午後からは町議会を開き、この問題で近く、東北防衛局に要請書を提出することを全会一致で可決した。

 要請書は、人口密集地で飛行訓練をしないことや、原因が究明されるまで訓練を中止することを米軍に働きかけるよう、防衛省に求める内容にする見通しで、議会内で議論を重ね、提出する予定という。

 小野文之議長は「町民の命が危険にさらされてもおかしくなかった事態だ。町議会としても厳しく、米軍や国に今後の対応を求めていきたい」と述べた。(古庄暢)