新たな空襲映像公開へ 大分・宇佐の市民団体

貞松慎二郎
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 太平洋戦争中に米軍側が撮影した映像の解析に取り組む大分県宇佐市の市民団体「豊(とよ)の国宇佐市塾」が、新たに撮影日時や場所が特定できたとして、空襲の様子を中心に13本、計26分56秒の映像を報道陣に公開した。真珠湾攻撃から8日で80年。来春にも一般公開する予定で、担当者は「見ることで平和の尊さをかみしめてほしい」と話す。

 同塾によると、映像は2013年から今年にかけて、米国立公文書館から入手。戦闘機に付けた「ガンカメラ」や手持ちの「モーションカメラ」による撮影とみられる。米軍の戦闘報告書や日本側の記録と照合し、1944年11月~45年10月にサイパン島や台湾、日本各地で撮影されたものと特定した。

 今回の映像で同塾が最も資料的価値が高いとみるのは、戦艦大和を護衛する駆逐艦への米軍戦闘機からの攻撃(45年4月7日撮影)。機銃掃射の様子や艦首部の発砲炎が確認できる。県内関連では佐伯市沖の水ノ子島灯台への初めての空襲(45年3月19日撮影)が含まれる。曳光(えいこう)弾や海面の水柱など生々しいシーンが映っている。このほか、日本軍によるサイパン島イスレー飛行場への空襲を地上から撮った映像もある。

 同塾はこれまでに計37時間におよぶ映像を入手し、解析を終えたものを毎年5月に市内で開催する「宇佐航空隊平和ウォーク」で一般公開してきた。映像を解析している塾生の織田(おりた)祐輔さん(35)は、「戦争経験者の話が聞けなくなっている今、こういう映像を見て戦争を理解してほしい」と話した。貞松慎二郎