3回目接種券、届かない? システム誤登録、対策は国民任せに…

新型コロナウイルス

里見稔
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 新型コロナワクチンの1、2回目の接種を受けたのに、3回目の接種券が届かない人が出るおそれがあることが分かった。1、2回目の接種を受けたことが国の「ワクチン接種記録システム(VRS)」に正確に登録されず、「未接種」となっているケースがあることが原因だ。国もこうした事例を把握しているが、接種券が届かないことに自分で気付いて問い合わせるしか対策はなさそうだ。

 3回目の接種券は、VRSの1、2回目の接種記録をもとに各市町村が発送する。接種を1度も受けていない人や2回目の接種をしていない人には原則、発送されない。

 VRSは、接種会場で予診票にある18桁の数字を専用タブレットのカメラで読み込み接種記録を登録する。だが、精度が低く、手ぶれなどで数字を正しく識別できない例が起きていた。別人の数字と認識して誤って読み込むと、VRSでは接種日や会場などの情報は別人の記録として登録される。また、接種会場で担当者が登録を忘れることもあった。これらの場合、接種を受けた人の記録はVRSでは空欄となり、未接種とみなされ3回目接種券の発送の対象から漏れてしまう。

 新潟市では、接種日の入力ミスを修正するため予診票と突き合わせる作業中、こうした例がたまたま判明した。2日現在で少なくとも計5人確認されており、実際にどれぐらいあるかは「わからない」(市担当者)という。同市ではこれまで、1、2回分あわせて計125万回超の接種を実施。接種時の予診票から探し出すのは現実的ではないという。

 新潟市では、高齢者への3回目接種券の発送を来年1月ごろから本格化させる。同様の事例が他にもあるとみて、市からの発送時期が過ぎても接種券が届かなければ、市保健所に連絡するよう市報などで呼びかけることにしている。市保健所の明間研ワクチン接種推進担当課長は「手元に残っている接種済証を見て、3回目の接種日程を確認してほしい」とする。

 こうした状況は国側も把握しているが、抜本的な対策には至っていない。VRSの開発を担当するデジタル庁は、実際に接種を受けていない人もいるため、2回とも記録がない人を「エラー」と認識するようにシステムを改修することは難しいとする。厚生労働省の担当者は、2回接種を受けているのにシステムで「未接種」となるケースは「非常にまれ」としつつも、該当する場合は「自治体で保管している予診票を探してもらうしかない。2回目接種から8カ月がすぎても接種券が届かなければ自治体に連絡して欲しい」と話している。(里見稔)

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