格安スマホに番号割り当てへ 「060」導入は見送り
杉山歩
格安スマホ事業者(MVNO)にも電話番号を直接割り当てられるように制度を見直すよう、総務省の情報通信審議会は8日、答申した。現在は携帯大手から番号の提供を受けており、具体的な条件は総務省が今後検討する。MVNOにとっては、自ら番号を持つと独自の通話サービスを展開しやすくなる。
現行の制度で番号を直接受けるには、電波法に基づく基地局免許を持つことなどが条件。基地局の免許がないMVNOは、NTTドコモなど携帯大手から通信網を借りており、この条件を満たさない。
審議会は答申で、MVNOから割り当ての要望があったことも踏まえ、「基地局の免許等の条件を今後も維持し続ける積極的理由に乏しい」と指摘。制度の見直しを総務省に促した。
審議会では、「060」から始まる番号の解禁時期についても話し合った。必要な番号の増加に備えての議論だが、2024年度までの需要見込みを検討したうえで「逼迫(ひっぱく)する状況には必ずしもない」として、当面の導入は見送った。(杉山歩)
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