入所者を殺害容疑の元介護職員、事件当日に退職 点滴は業務外

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西崎啓太朗、伊藤良渓、河合博司
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 茨城県古河市の高齢者施設で昨夏、入所者の男性の体内に空気を注入して殺害した疑いで、事件当日に退職した元介護職員が逮捕された。県警は8日、古河署に54人態勢の捜査本部を設置。記者会見で、施設の関係者や医療の専門家への聴取を重ねて逮捕に至ったと説明した。

 逮捕されたのは、同市仁連(にれい)の介護老人保健施設「けやきの舎(いえ)」の元介護職員で無職の赤間恵美容疑者(35)=同市大和田。県警の発表によると、赤間容疑者は昨年7月6日、点滴のチューブにシリンジ(注射筒)を接続し、入所者の吉田節次さん(当時76)の足に空気を注入。血液が循環しない状態にして殺害した疑いがある。

 県警によると、吉田さんは事件の7カ月前に入所した。介助が必要な状態だったが、命に関わるような疾患はなかった。司法解剖の結果、何者かに空気を注入された疑いがあるとみて、施設関係者や医療の専門家への聴取を重ねてきた。

 8日の会見で県警の綿引英治・捜査1課長は、少量の空気が血中に混じっても死に至る可能性は低いと説明。捜査の結果、今回は誤って空気が入ったとは考えがたいとの見方を示した。赤間容疑者を特定した経緯については、施設職員ら幅広い関係者からの聴取を重ねた結果だとしつつ、詳細な説明は避けた。

 県警によると、赤間容疑者は看護師の資格があり、埼玉、栃木両県の病院での勤務歴があった。けやきの舎では、昨年4月下旬から介護職員として働き始めた。だが、看護師としての採用ではなかったため、点滴の処置をする立場にはなかったという。赤間容疑者は事件当日の7月6日に退職した。県警は退職理由の詳細を「今後明らかにしていく」として、具体的な経緯の説明を避けた。

 赤間容疑者の自宅近くに住む…

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