鹿児島・悪石島で震度5強、津波は心配なし トカラ列島近海で頻発

【動画】8日のトカラ列島 悪石島=朝日新聞社機から、林元也撮影
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 9日午前11時5分ごろ、鹿児島県十島(としま)村の悪石島で震度5強の地震を観測した。気象庁によると、震源はトカラ列島近海で深さは約14キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は6・1と推定される。地震による津波の心配はないという。この地震で鹿児島県十島村小宝島で震度4、十島村の諏訪之瀬島鹿児島県奄美市笠利町で震度3を観測した。

 トカラ列島近海では4日昼から地震が頻発しており、9日午前11時半までに震度1以上の地震が231回確認されている。悪石島では5日午前11時14分と8日午後10時44分にも震度4が観測された。

 福岡管区気象台によると、悪石島で震度5強を観測したのは2000年10月2日(M5・9)以来。この地域では今年4月にも地震が頻発し、震度1以上が265回(うち震度4が6回)発生した。

 悪石島小中学校の芝原寛教頭は、朝日新聞の取材に「大きな揺れを感じた。児童生徒は避難して無事。被害状況は確認中」と話した。

 十島村の中之島小中学校では地震発生後、授業を中断して児童・教職員約30人が校庭に避難した。その後高台に移動したが、津波の可能性がないと分かり教室に戻った。物が落ちたり、窓ガラスが割れたりする被害はないという。

 十島村の諏訪之瀬島で民宿を営む山木保さん(68)は「けっこう長い間、横揺れを感じた」と話した。棚からものが落ちるほどではなかったが、電灯が揺れる程度の揺れだったという。諏訪之瀬島では体に感じるほどの地震は珍しいといい、「気持ちがわるいですね」と話した。

 十島村役場総務課によると人的被害はないという。9日昼時点で悪石島には住民63人、工事業者ら12人の計75人いるが、うち73人が悪石島小中学校の校庭に避難している。住民から「遊歩道がくずれている」との連絡があったという。

 肥後正司村長は「悪石島は急峻(きゅうしゅん)な島なので、島民には崖地などに近づかないよう消防団を通じて周知している。水や電気については異常はない。いまのところ体調不調者もおらず、目立った混乱もないようだ」と話した。