米が開催の民主主義サミット、何をする? 「世界を二分」の懸念も

ワシントン=園田耕司
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いちからわかる! 「民主主義サミット」とは

 Q 米国が「民主主義サミット」という会議を開くそうだね。

 A 米国が110を超(こ)える国家・地域の指導者を招いて、今月9、10日に開くオンライン形式の国際会議だ。バイデン大統領は、民主主義陣営(じんえい)のリーダーの米国が中心になって世界の民主主義を促進(そくしん)したいと考えているんだ。

 Q 何を話し合うの?

 A バイデン氏は、強権的な政治体制のもとで市民の権利が制限される権威(けんい)主義の国が力を増しているのが問題だと考えている。民主主義をどう守るかを話し合おうと呼びかけたんだ。

 Q 権威主義の国って?

 A 米国が特に意識しているのが中国だ。中国の政治体制は共産党一党支配だけど、経済成長と軍事面の台頭はめざましい。バイデン氏は、権威主義が民主主義よりも優れているという考えが広がるのは問題だと思っている。中国に対抗(たいこう)するため、米国の仲間を増やしたいという思惑(おもわく)もありそうだ。

 Q 会議に招かれたのはどんな国のリーダーなの?

 A 選んだ基準は詳(くわ)しく説明されていない。招待された国は、米国と政治体制が似ている欧州(おうしゅう)やアジア、南米の国が多い。中国が自国の一部と主張する台湾(たいわん)も「民主主義勢力」として入っている。指導者が強権的とされる国でも、米国の対中戦略で重要なフィリピンやインドは招かれている。

 Q サミットは支持されているの?

 A 米国内でも異論はある。1月には大統領選の結果を認めない人々が議事堂を襲(おそ)った事件があった。民主主義の根幹を否定する問題であり「米国にサミットを主催(しゅさい)する資格があるのか」という人もいる。サミットは政治理念で世界を二分してしまい、気候変動問題などへの取り組みに悪影響(あくえいきょう)が出るという意見もある。中国は「冷戦思考の再現だ」と反発しているよ。(ワシントン=園田耕司