東証、1部でも最上位のプライム断念相次ぐ 来春の新市場再編

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稲垣千駿
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 東京証券取引所は来年4月、いまの五つの市場を三つの新たな市場に再編する。どの新市場に移るか。年末の申請期限を前に、1部上場企業でも条件の厳しさから最上位市場への移行を断念する企業が相次いでいる。一方で新興市場から最上位を狙う企業もあり、日本の株式市場の姿が大きく変わる可能性がある。

 来春できるのは、大企業向けの「プライム」、それに次ぐ企業向けの「スタンダード」、新興企業向けの「グロース」の3市場。いまの1部や2部など5市場に上場している企業は年内にどの新市場へ移行するかを選んで申請。東証が来年1月に移行先を公表する予定になっている。

 東証は3市場について「上下関係はない」と説明するが、大企業向けのプライム市場には、流通する株式の時価総額の大きさなど、最も厳しい上場基準があり、実態は最上位市場との位置づけだ。

 このため、1部ではプライムへの移行を検討する企業が目立っていた。ほかの市場に移行すれば格下げになった印象が否めず、取引や採用活動などに影響が出かねないとの懸念もあるからだ。だが、ここにきて、基準を満たせそうになく、断念する企業が相次いでいる。みずほ信託銀行企業戦略開発部の集計では、1日までに1部上場の約2180社のうち、149社がスタンダードへの移行申請を表明した。

最上位は魅力的、でも…基準厳しく「負担かかる」

 仏壇・仏具大手の「はせがわ」(福岡市)もそのひとつだ。11月の取締役会で、プライムへの移行をあきらめ、スタンダードに上場することを決めた。社内には「社員やお客さまの安心、信頼のイメージを後押ししてくれる」(幹部)と、プライムが魅力的という意見もあった。だが、東証から7月に受けた通知では、流通株式の時価総額が基準の半分に満たず、売買代金も基準に達していないとされた。

 プライムはグローバル企業向けとの位置づけだが、はせがわの海外株主比率は1%前後。「顧客は国内で、商品の性質から考えると海外で事業をすることにはならない」(幹部)という判断もあり、プライム断念を決めたという。

 東京都のある会社もプライム…

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