聴覚障害の学生を不採用、他業務にも就けず 衆院選で函館市選管
阿部浩明
北海道函館市選挙管理委員会が、10月の衆院選で投開票事務の学生アルバイトを募集した際、聴覚障害のある大学生の採用を断っていたことが9日わかった。
市選管によると、不採用となったのは市内在住の男子大学生(18)。聴覚に障害があることを明記した履歴書を添えて応募したところ、市選管は「選挙事務は投票者への説明を要することが多い」などとして不採用にした。
替わりに市選管は「投票所の立会人であれば、筆談などの対応ができる」と学生に提案。学生もそれを希望したのに、選管のミスで立会人に採用するとの通知が遅れ、当日は従事できなかったという。
市選管の山崎貴史選挙課長は「投開票事務の不採用は事務内容などを検討した結果で、障害が理由ではない。ただ、立会人の登録が遅れたのはこちらの不手際で、誠に申し訳ない」と説明している。(阿部浩明)
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