EU、経済的な「威圧」に対抗手段 中国を念頭か

ブリュッセル=青田秀樹
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 欧州連合(EU)は、貿易や投資といった経済活動をEUやEU加盟国への政治的な圧力として利用する第三国への対抗措置を導入する。中国などを念頭においているとみられ、輸入制限や政府が関わる不買運動をテコに政策決定に影響を及ぼそうとする動きへの対抗手段を用意し、「経済的威圧」の抑止につなげる狙いだ。

 EUの行政を担う欧州委員会が8日、導入案を発表した。「威圧」があると判断した場合、まずは協議するものの、改善されなければEU市場へのアクセスを制限したり、公的調達から排除したりできる仕組みを整える。

 例えばリトアニアへの中国の対応が対象になりうるという。リトアニアは「台湾」の名を冠した窓口機関(大使館に相当)の開設を認めるなど台湾との関係を深めている。神経をとがらせる中国はリトアニアからの輸入に制限をかけているとみられており、欧州委のドムブロフスキス上級副委員長は「二国間関係はEU全体と中国との関係にも影響を及ぼす」としている。

 欧州委は、欧州議会での議論も踏まえて法制化したい考えだ。ただ、自由な貿易を推進する世界貿易機関(WTO)のルールとの整合性などの面で、慎重な対応を求める声がEU加盟国にもある。(ブリュッセル=青田秀樹)