「害獣」エゾシカの角をテンキーやヒールに 札幌の大学生が考案

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能田英二
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 エゾシカの角を日用品に転用しようと、札幌市立大でデザインを学ぶ学生が商品化に向け取り組んでいる。デザインを委託した企業が来年2月に東京で開かれる展示会に出展し、その後の商品化をめざす。

 北海道白糠町の工場で鹿肉を加工、販売する北海道えぞ鹿ファクトリー(湖軍毅社長)は、ハンターが捕獲したエゾシカを買い取っている。これまでは廃棄していた角を有効利用しようと、札幌市立大デザイン学部の矢久保空遥(たかのぶ)助教に、若者の発想で新商品を考案できないか依頼。矢久保研究室の3年生5人がこのほど、20点あまりの試作品を完成させた。

 小平由芽さんはハイヒールのヒール部分に使った。個体の違う角を加工して高さを約9センチにそろえるのに苦労したが、「ゴツいと思っていた角は模様がかわいらしくて、普段使いとの相性がいい」と感じた。佐藤ありささんはオンライン授業でパソコンを使う機会が増えていたことから、テンキーのキャップ部分に使うことを思いついた。手触りが気に入っている。

 大胆に角そのものをボールペンの本体部分に使った作品も。角が不規則な形のため書き心地は優れものとはいかないが、河田由有さんは「ホテルのチェックインの署名で使ってもらえれば、北海道らしさを感じてもらえるのでは」。遠藤茉子さんは、ほうきの柄の部分に使い、ちりとりとのセットに。玄関先で使い、飾ってインテリアも兼ねるねらいだという。

 倉本圭偉さんは鍵などを付けられる固定具の「カラビナ」をつくって気づいた。「角は硬くて加工は難しかった。身の回りには100均などのプラスチック製品があふれている。自然由来の製品は一点もので、独自性があり面白い」

 湖社長は「学生さんたちは何かのまねではなく、今の時代に合う感覚でものをつくってくれた。角の利用は循環型社会に適した取り組みだし、増えるエゾシカの『害獣』のイメージも変えたい」と語る。

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