寂聴さん偲ぶ会、ファンら950人参列 京都・嵯峨野の「寂庵」

北村有樹子
【動画】11月に99歳で亡くなった作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんを偲ぶ会が9日、「寂庵」で開かれた=代表撮影

 11月に99歳で亡くなった作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんを偲(しの)ぶ会が9日、京都市右京区の「寂庵(じゃくあん)」で開かれた。ファンら約950人が参列し、別れを告げた。式典は開かず、焼香のみを受け付けた。

 祭壇には花が飾られ、寂聴さんの法話が音声で流された。飾られた2枚の遺影は、97歳の寂聴さんを写真家・篠山紀信さんが寂庵で撮影したものだった。戒名にあたる法名は「燁文心院(ようぶんしんいん)大僧正(だいそうじょう)寂聴大法尼(だいほうに)」。兄弟子である天台宗妙法院の杉谷義純(ぎじゅん)門主が贈ったという。

 嵯峨野にある寂庵は、寂聴さんが1974年に開いた。晩年まで続けた法話には、全国から多くの人々が訪れた。

 参列した津市の主婦(73)は、写経や法話に参加するため寂庵を訪れていたといい、「朝一番の列車で来た。お別れのあいさつができてよかった」。神奈川県鎌倉市の主婦(59)は法話をまとめた本やCDが「心の支えだった」と話し、「仏教をわかりやすく説いてくださり、救われた。優しく強い姿が印象的。ゆっくり休んでくださいと伝えました」と涙ぐんだ。

 来年には、寂聴さんにゆかりのある人たちが集まる「お別れの会」が東京都内で開かれる予定。(北村有樹子)