ウーバー配達員も社員同等に、EUが法案 最低賃金の保障・有給休暇

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ロンドン=和気真也
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 欧州連合(EU)の行政府にあたる欧州委員会は9日、スマホのアプリなどで単発の仕事を請け負う配達員ら「ギグ・ワーカー」と呼ばれる働き手が、社員と同等の扱いを受けられるようにする法案を発表した。働き方次第で最低賃金の保障や有給休暇を取得できるよう運営企業に義務づける。コロナ下で急拡大するギグ・エコノミーという働き方のあり方が大きく変わる可能性が出てきた。

 欧州委は近く欧州議会に法案を提出し、成立を目指す。

 ギグ・エコノミーは、通常のタクシーの代わりに配車を個人に頼んだり、近くの飲食店から自転車で宅配してもらったりするサービスが代表例。働き手は「個人事業主」とされ、自由で柔軟な働き方が魅力とされる一方、価格やサービス内容に関与できる余地が少ない。実態は仕事を仲介する「プラットフォーマー」と呼ばれる企業による雇用に近いケースもあり、不安定な労働環境から働き手の権利をいかに保護するかが世界的な課題だ。

 欧州委は法案で、プラットフォーム企業が「雇用主」の義務を負うかを判断する五つの基準を規定。具体的には、企業が①報酬を決定または上限設定をしている②(アプリなどの)電子的手段で仕事の成果を監督している③労働時間や仕事を受けるかどうかの選択などを制約している④服装や仕事の進め方について規則を設定している⑤顧客との関係づくりや他の事業者のために働くことを制限している――のうち、二つ以上該当した場合は、雇用主と同等に最低賃金を保障する義務などを負うとした。

 さらに、プラットフォーム企業に、人工知能(AI)などアルゴリズムを使って管理や評価をする場合、当局や働き手が適切に運用されているか確認できるよう情報開示することを求めることとし、効果の検証を人間が行うと定めた。

 欧州委によると、EU域内に…

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