いま熱い、大人が学ぶ「統計塾」 データ分析は「ビジネスに必須」

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 さまざまな手法でデータを分析し、勘や経験でなく論理的な判断や意思決定ができるようになる――。「最強の学問」と言われることもある統計学がビジネスで求められています。最近では、文系出身でも統計学や数学を学ぼうとする社会人が増えてきました。2回にわけて紹介します。石倉徹也

 10月中旬の土曜午後5時、18人の男女がオンライン講座に集まった。タイトルは「文系のための統計超入門セミナー」。大人のための数学塾を運営する「和から」(東京)が、ビジネスマンを対象にする無料セミナーだ。

「データやグラフにだまされない」

 冒頭、講師の岡本健太郎さん(31)が、一つのグラフを示した。

 過去40年、たばこの喫煙者率は減少傾向で、肺がん死亡者数は増加傾向

写真・図版
日本の男性の喫煙者率と肺がん死亡者数の推移

 一見すると「禁煙すると肺がんになりやすいのか」とも読めてしまう。「データで見えた新たな視点? たばこはやめない方がいいのでしょうか」。そう問いかけた岡本さんは「実はこのグラフ、恣意(しい)的です」と種明かしした。

 グラフにあるのは、喫煙者「率」と死亡者「数」のデータ。本来は性質が異なるため比較できない。そして桁も異なるので、1985年ごろに、死亡者数が喫煙者率を上回る逆転現象が起きたようにも見える。

 「それに喫煙が原因で肺がんになるなら数十年の時間差がありますよね。大事なのは、データやグラフにだまされないことです」

 岡本さんは、くせ者でもある「平均」について、ある事例を紹介した。

 米国アーカンソー州ベントン…

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