「富山で白鳥に一番詳しい」男のドキュメンタリー 地方局発で映画に

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野城千穂
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 富山県のテレビ局が4年前から追い続けてきた、1羽の傷ついた白鳥と1人の男性の物語が映画になった。「私は白鳥」。題材は魅力的だが、当初は地域限定かと思われた。根気強い密着取材の末にできた番組は高く評価され、放送や映画で全国に広がっていった。

 「白鳥を毎朝ビデオに撮って、数を確認している人がいる」。チューリップテレビ(富山市)が澤江弘一さん(60)の存在を知ったのは、2017年12月のこと。その冬、富山県内では飛来する白鳥が過去10年間で最少となり、同局は原因を調べようとしていた。当時入社1年目の梶谷昌吾記者が鳥類専門家から「富山で今、白鳥に一番詳しい」と紹介されたのが、澤江さんだった。

 春が来ると白鳥たちは北へ帰っていくが、羽が折れて取り残された1羽がいた。澤江さんはその白鳥にエサをやり、暑い夏を過ごすねぐらを草で作り、再び冬になって仲間たちと再会できるよう見守り続けた。その不思議な関係を記録しようと、梶谷記者は澤江さんのもとに通った。白鳥は日の出前に活動的になるため、夏は早朝4時ごろからカメラを構えた。

 特に、白鳥が仲間と再会する…

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