現場へ! 「食」支援はいま②
東京都新宿区にあるワーカーズコープ「よいしごとステーション」。食品の提供拠点となるフードパントリーを9月から始めた。ワーカーズコープは働く人らが出資して様々な事業を運営する協同組合だ。フードパントリー開設のきっかけは、介護の仕事につくための初任者研修での出来事だった。
受講生のなかに、昼の弁当を持参せず、何も食べずに過ごす外国人女性がいた。7月のことだ。事情を聴くと、経済的に追い詰められて食費も電車賃もなく、「自宅まで歩いて帰る」と話した。徒歩3時間はかかる距離と思われた。
「これはいけない、どうにかしないと……」。研修を担当したよいしごとステーションの中村央(なかば)さんは危機感を強めた。しばらくは、中村さん自身がインスタント食品などをこっそり女性に手渡していた。だが個人的な支援には限界がある。
中村さんは意を決して、同じ…
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