「嫌われた監督」著者が見る 「落合・新庄」2監督の意外な共通点

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聞き手・中島鉄郎
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 日本ハム新庄剛志新監督が、強烈なパフォーマンスで熱い視線を浴びている。他方で、中日の落合博満元監督を描いた「嫌われた監督」が異例な売れ行きを続ける。2人の個性派監督への関心はどこから来ているのか。「プロ野球監督」という職業の本質とは。著者の鈴木忠平さんに話を聞いた。

 すずき・ただひら 1977年生まれ。スポーツ新聞記者、雑誌編集部を経てフリー。その他の著書に「清原和博への告白」。

 ――「嫌われた監督」は12万部を超え、予想をはるかに超える売れ行きと聞きます。

 「私自身、世の中に潜在的にあった落合さんへの関心の高さに驚いています。編集サイドからは、野球ファン以外にも、ビジネスや組織論への関心から手に取ってくださる人も多いと聞いています」

 ――落合さんからの感想は?

 「単行本の元になった週刊誌での連載が終わった段階で、『書かせていただきました』とご報告しました。ただ何か、そのことについて感想などおっしゃることはありませんでした。『おお、そうか』とだけ。『おお、そうか』の意味は自分で考えるしかない。そういう呼吸は監督と番記者だった時から変わっていないのかもしれません」

 記事後半では、落合元監督と新庄新監督の「因縁」や、プロ野球監督のあり方についても語ります。

 ――中日ファンやプロ野球好きには格別に面白いのですが、だからこそ逆に、登場する選手の固有名詞やエピソードをあまり知らない人に、どう受けているのか、とても不思議なのですが。

 「私も正直、そこは不思議ではあります。ただ、こういう風に考えています。2004年から在任8年で、リーグ優勝4回、日本一にもなった落合さんは名将と言えますが、誤解を恐れず、孤立もいとわず、ぶれることなく方針を実行した人で、誰にも同意や共感を求めようとはしませんでした。マスコミに丁寧に説明しようともしなかった。だから多くの人間には理解が及ばないし、理解する手立てがない。規定できない人です。正体がわからないから知りたい、という興味、ハードボイルド小説の主人公への関心というようなものは、手に取っていただいた方々にあるのかもしれません」

 ――名将なのに「嫌われた監…

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