日大、国からの補助金は不交付の方向か タックル問題の時は35%減

桑原紀彦
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 日大が10日、記者会見を開き、一連の事件を踏まえた今後の対応を説明した。一方、例年、日大に約90億円が配分されている国からの補助金(私学助成)は大幅に減額される可能性が高まっている。会見で学費の値上げについて問われた加藤直人新理事長は「授業料に手をつけることがないよう最大限努力する。ただ、(減額されれば)財政面で厳しくなることが予想され、処分(の内容)によって対応する」と述べた。

 国の補助金取り扱い要領は「学校経営にかかる刑事事件により役員または教職員が逮捕及び起訴された」学校法人について、不交付または減額する、と定める。全額不交付となると翌年度も交付額はゼロで、2年後は75%、3年後は50%、4年後は25%それぞれ減額され、額がもとに戻るのは5年後だ。

 悪質タックル問題が起きた18年度は35%の減額。日大が学長によるガバナンスが直接及ぶ「競技スポーツ部」を設置するなどの組織改革に踏み切ると、翌19年度には改善が見られたとして、満額の約94億円が交付された。

 今年度の日大への配分について、配分を担う日本私立学校振興・共済事業団は判断を保留しており、来年1月に最終的な取り扱いを決める。末松信介文科相は「極めて厳正な判断がなされることが重要」と述べて不交付もあり得ることをにじませている。事業団の関係者は「『厳正な判断を』という発言を踏まえれば、不交付の方向で議論が進むだろう」と見通す。(桑原紀彦)