湯治、九州の祭り… 狙いは海外富裕層 長崎県がIR計画素案

小川直樹
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 長崎県は10日、同県佐世保市のテーマパーク・ハウステンボスに誘致をめざす、カジノを含む統合型リゾート(IR)の区域整備計画の素案を明らかにした。「湯治」のできる温泉旅館や、九州の祭りを楽しめる劇場など、伝統文化を打ち出す施設を備える。東アジアを中心に世界の富裕層の誘客をめざす。

 運営事業者でオーストリア国営企業傘下の「カジノ・オーストリア・インターナショナル・ジャパン」(東京)が提出した事業計画を踏まえ、県がまとめた。総延べ床面積は約55万平方メートル。「カジノの面積はIR全体の延べ床面積の3%以下」という基準を前提に、計1万2千人以上を収容するMICE(マイス)(国際会議やイベント)施設や2千室以上の宿泊施設など、外国人を引きつける多様な施設を盛り込んだ。

 医療機関と連携した温泉旅館では、滞在しながら先端医療を受けられる。「祭りアイランド九州」と銘打ち、勇壮な祭りを劇場のライブなどで紹介する。

 ギャンブル依存症対策として、カジノ施設は敷地の一番奥に置き、利用しない客と動線を分けた。カジノのフロアや周辺にはATMの設置を禁じる。

 事業規模は約3500億円を想定するが、資金調達の見通しについては来年の県議会2月定例会前に説明するとしている。区域整備計画は、県議会の議決を経て、来年4月28日までに国に提出する。認められれば2027年度中の開業をめざす。(小川直樹)