入札情報を担当課内で共有? 高知・香南市の談合事件、ルール違反か

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羽賀和紀 谷瞳児、華野優気
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 高知県香南(こうなん)市発注工事を巡り高知地検に官製談合防止法違反などの罪で起訴され、12月3日に起訴を取り消された市住宅管財課長の村山敦さん(58)が10日、高知市内で記者会見し、「これからは自分と同じようなことが起きないことを望んでいる」と話した。

「つらい思いさせた」

 村山さんは2度逮捕され、計67日間拘束された。一貫して容疑を否認していた。会見に同席した市川耕士弁護士は、国などを相手取り、損害賠償請求訴訟や、長期勾留の不当性を訴えて刑事補償法に基づく補償金請求を検討していることを明らかにした。

 起訴取り消し後に村山さんが公の場で発言するのは初めて。「家族を通じて多くの方々から励ましの言葉をいただいた。家族には大変つらい思いをさせた。つらかった時期を支えてくれた家族には感謝しかない」と語った。現在も外出せず、家の中で過ごしている。年内にも復職する意向という。

 市川弁護士は「検察は起訴の取り消しの経緯をきちんと説明すべきだ」と話した。説明を求める方針という。

 捜査関係者によると、元市議の志磨村(しまむら)公夫被告(61)=あっせん収賄などの罪で起訴=は逮捕時の調べに、「課長から入札情報を聞いた」と供述した。だが起訴後に「課長ではない」と供述を変えたという。

 村山さんに関する志磨村被告の供述の変化などで、高知地検は「公判を維持することが困難」と判断し、起訴を取り消したとみられる。

 市川弁護士は会見で、志磨村被告への損害賠償請求も検討することを明らかにした。村山さんは志磨村被告について問われ、「腹立たしかったが、今はなるべく考えないようにしている」と話した。

 村山さんは昨年12月にあった市発注の市営住宅解体工事の入札で、志磨村被告に最低制限価格に近い額を教え、建設会社元社長の北代(きただい)達也被告(53)=贈賄罪などで起訴=に落札させたとして今年9月、官製談合防止法違反などの疑いで逮捕された。

 弁護人による勾留取り消しの準抗告が認められて釈放されたが、地検が同じ容疑で再逮捕し、起訴した。地検は釈放後の12月3日に起訴を取り消した。(羽賀和紀)

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落札価格、担当課内で共有か

 高知県香南市発注工事を巡る官製談合事件で、最低制限価格などの市の入札情報が、発注元の市住宅管財課のパソコンの中で、課員全員が見ることのできる状態で保存されていた可能性があることが、捜査関係者や市関係者への取材で分かった。

入札情報が担当課内ではみんなが見ることができる――。こうした状態が、事件や公判にどう影響するのでしょうか。

 関係者によると、最低制限価…

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