おかえり、クリスマスの再会 13日のカムカムエヴリバディ

土井恵里奈
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 聖夜にサンタがやって来る。13日の朝ドラ「カムカムエヴリバディ」は、思わぬ再会が描かれた。

 クリスマスの日、安子(上白石萌音)のもとへ帰ってきたのは、兄の算太(濱田岳)だった。出征後、行方知れずだったが、ふらりと雉真(きじま)家に姿を現す。「ただいま帰ってまいりました」

 ようやく戻ってきた兄に、安子はこれまでの出来事を話し出す。戦争や病で祖父母も両親も亡くなったこと、稔と結婚したこと、娘のるい(中野翠咲(みさき))を産んだこと、稔の戦死――。積もる話を、算太は浦島太郎のような思いで聞く。めいのるいと会うのも初めてで、るいは「サンタのおじさん?」と興味津々だ。

美都里の思い

 お調子者の算太らしく、久々の再会のはずが、やけにカラッとした空気が流れる。肉親の死を告げられても、算太は軽口をたたきひょうひょうとふるまう。

 そんな空気を一変させたのが、亡き稔の母で安子のしゅうとめ美都里(YOU)だった。算太を突然抱きしめ、「恋しいんじゃろう?」。その胸の中で泣く算太。突然の死を受け止められずにいる者同士、痛みを分かち合うのだった。

濱田岳「困らせがい、裏切りがいがある」

 算太役の濱田は、数々のドラマ・映画にひっぱりだこの役者だ。三枚目などどんな役でもリアリティーや愛嬌(あいきょう)たっぷりの存在感を発揮し、本作でも困り者の兄を好演している。

 朝ドラについては「渋谷のNHKとは違う、大阪でしかつくれない雰囲気がある」とコメント。妹の安子に心配をかけてばかりの役柄だが、安子役の上白石について「母性というか懐の広さを感じます。なんか困らせがい、裏切りがいがあるんですよね。懐の広さに甘えたくなっちゃうっていうことなのかな」。

 三部作となる今作の岡山編は、早くもクライマックスへと向かう。安子、算太、るい、勇(村上虹郎)、雪衣(岡田結実)、それぞれの登場人物たちは戦後をどう生きるのか。物語は、思ってもみない方向へ動き出す。

 「こんなに速い展開で進んでいくのは新しい。台本を読み慣れていて、台本からいろいろ想像してカメラ前に立つという仕事をしている僕らですら、はじめて出会うスピード感です。みなさんに楽しんでいただけたらうれしいです」(土井恵里奈)