事実上ほとんどの人工妊娠中絶を禁じる米南部テキサス州の州法について、連邦最高裁は10日、現時点では差し止めないとする決定を出した。これにより、多くの中絶希望者が州外に行かなければならない状態が続くことになる。
連邦最高裁は一方、中絶クリニック側に一部の州当局者を相手取って提訴する権利を認めた。州法は今後、連邦地裁や連邦控訴裁で審理されることになり、最終的には連邦最高裁に戻ってくる可能性が高い。
9月1日に施行された州法は、胎児の心拍が確認されて以降の中絶を禁じ、レイプや近親相姦(そうかん)による妊娠も例外としない。刑事罰は設けない一方、中絶に携わった医師らに対して民事裁判を起こすことを市民に推奨するような内容だった。
薬入手し自ら中絶試みる女性も
この州法に基づけば、多くの…