バイデン氏「専制国家は自由の炎消せない」 民主主義サミットが閉幕

ワシントン=園田耕司
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 バイデン米大統領が111の国・地域の指導者らを招待したオンライン形式の「民主主義サミット」が10日、2日間の日程を終えて閉幕した。バイデン氏は演説で「専制主義国家は、世界中の人々の心の中で燃えさかる自由の炎を決して消すことは出来ない」と述べ、中ロを念頭に民主主義の優位性を強調。来年は対面式となる2回目のサミットを開く考えを示した。

 サミットでは、各国指導者らが「権威主義に対する防衛」「汚職への対応と闘い」「人権の促進」という三つのテーマに基づき、それぞれの国内情勢について報告し、民主主義を促進する考えを示した。

 バイデン氏は演説で「我々の責務は、専制主義を押し返して自分たちの民主主義を強化するだけではない」と述べ、世界各地での民主主義の拡大に貢献するとの考えを示した。来年は対面式のサミットを開催し、各国指導者が約束した内容について、それぞれ1年間の取り組みの成果を報告することになるとの考えを示した。

 サミットには、中国から外交軍事的圧力を受ける台湾も参加。10日には台湾のデジタル担当相のオードリー・タン氏が「デジタル権威主義への対処」というパネルディスカッションに参加し、「言論の自由によって完全に開かれた環境のもと、デジタル民主主義は栄える」と訴えた。

 今回のサミットは、米政権が「専制主義国家」と位置づける中国やロシアなどは除外。米国内からも「サミットの開催は各国に(どちらの陣営につくか)選択を強いるもの。極めてリスクのあるゲームだ」(マーリーン・ラルエル米ジョージ・ワシントン大教授)などという批判がついてまわり、実際にパキスタンは欠席した。中ロはもとより、非招待国のハンガリーなどの不満も募らせており、非招待国同士の結束を促す恐れも出ている。(ワシントン=園田耕司