エアバッグの廃材、バッグに次々再生 豊田合成の「もったいない」
近藤郷平
トヨタ自動車系部品メーカーの豊田合成が、エアバッグの生産過程で廃棄されるはずだった生地をバッグやポーチなどに再生し、販売している。丈夫でやぶれにくく耐水性があるといった特徴を生かして品ぞろえを増やしている。
豊田合成
ゴムと樹脂を扱う自動車部品メーカー。1949年、トヨタ自動車のゴム研究部門を母体に設立、73年から現社名。ノーベル賞を受賞した赤崎勇氏の指導を受け、95年に青色LEDを製品化した。2022年3月期の売上高は8300億円を見込む。
同社は3年前から、「もったいない活動」を進めている。職場でのこまめな消灯、不要備品の他部署での有効活用などに取り組む。車のハンドルの端材を使ったキーホルダーも手がけてきた。
その一環でエアバッグの廃材に注目した。その素材納入先のメーカーでは、基準を満たさない生地は不良品として廃棄されてきた。
専任チームがつくられ、昨年1月から廃材活用策の検討を始めた。その年に導入されるレジ袋有料化にあわせ、エコバッグを企画し、外部に製造を委託。ブランド名はリユース(再利用)やリボーン(再生)などから連想し、「Re―S(リーズ)」とした。
SDGsの「つくる責任 つ…