「線引きに懸念」「対立深刻化ない」 民主主義サミット、識者に聞く

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聞き手・高野遼 聞き手・太田成美
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 バイデン政権が主催した初の「民主主義サミット」が10日、幕を閉じた。専制主義との闘いを掲げるバイデン米大統領の肝いりだったが、成果はあったのか。今後、中国とのイデオロギー対立は進むのか。日本はどのように対処するべきか――。アメリカン大学のジェームズ・ゴールドガイアー教授(国際関係論)と、青山学院大学の古城佳子教授(国際関係論)に聞いた。

ジェームズ・ゴールドガイアー教授(国際関係論)

 民主主義サミットに招待する国・地域の線引きを米国が決めることで、緊張が生まれることが懸念だった。中国は民主主義国ではないのだから、それを指摘し、圧力をかけることには問題がない。逆に台湾は民主主義なのだから招待は重要だ。

 問題は、これがサミットの本質から離れて対立悪化につながりかねないからだ。台湾からは総統ではなく閣僚が参加し、中国との対決の場として利用しなかったように見える。これは良いことだ。

 米国は協働する相手を「民主主義国かどうか」だけで選んではいけない。民主主義国同士でも利害相反はあるし、専制主義国とも協力すべき問題はある。気候変動や核不拡散、感染症対策では、中国との協力なしに進まない。民主主義国と協力を深めつつ、重要な課題について中国とも協力を試みる。これをどう実現するかが大切だ。

 反対に、民主主義が損なわれ…

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