民主主義サミットが閉幕 米専門家冷ややか「学会発表のよう」

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ワシントン=園田耕司、青山直篤、高野遼
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 バイデン米大統領が主催した「民主主義サミット」が10日、閉幕した。バイデン氏は演説で「世界各地に民主主義の花を咲かせる」と成果を称賛したが、共同声明などは出されず、米国の専門家からは「学会の発表のようだ」と冷めた見方もでている。中国やロシアなどは強く反発し、招かれなかった国々の結束を促すリスクを指摘する声もある。

 バイデン氏は111の国・地域の指導者を招待。当初からついて回った批判は、強権的な指導者たちの招待だ。各国首脳らのビデオメッセージでは、フィリピンドゥテルテ大統領も「(フィリピンでは)報道の自由表現の自由は完全に享受されている」、ブラジルのボルソナーロ大統領も「世界中の民主主義を強化するためにブラジルは頼りになる」と胸を張った。

 演説でバイデン氏は来年、2回目のサミットを対面式で開く考えを示した。米政権によれば、各国首脳らが今回約束した取り組みは、1年後のサミットで再び各国が進捗(しんちょく)度合いを報告する。しかし、拘束力のある共同声明などはなく、各国首脳らの言いっ放しで終わる可能性もある。

 サミットの狙いの一つは、バ…

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    佐藤優
    (作家・元外務省主任分析官)
    2021年12月14日11時12分 投稿

    【視点】 外交はリアリズムを基礎に構築するべきと思います。今回、米国は、ベトナム、タイ、サウジアラビア、トルコなどを招待しませんでした。中国を牽制するならば、ベトナムとタイを味方に付けなければなりません。自己主張を強めシーア派イスラム革命を世界に輸

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    三牧聖子
    (同志社大学大学院准教授=米国政治外交)
    2021年12月12日22時47分 投稿

    【視点】記事も懸念するように、民主主義諸国の結束を示すという目的に照らしても、対中戦略の上でも、中途半端な会議であったという印象が拭い去れない。バイデンは具体的な国への言及は避けたが、「権威主義を押し戻す」という目的が掲げられるとき、中国が念頭にお