G7外相が声明でロシアに警告 「ウクライナ侵攻は厳しい代償招く」
主要7カ国(G7)外相会合が11、12の両日、英中部リバプールで開かれた。ウクライナ国境に兵力を集めて緊迫感を高めているロシアに対し、「ウクライナに侵攻すれば甚大な結果と厳しい代償を招く」と警告する共同声明を採択し、閉幕した。
ロシアはウクライナ国境に10万人規模の兵士を集めているとされ、欧米諸国が警戒感を強めている。G7の外相らはロシアの軍備増強の動きや、ウクライナに対する攻撃的な姿勢を非難。緊張を緩和して外交的対話を追求するよう要請した。
会合では中国に絡む香港や新疆ウイグル自治区の問題なども議題になった。共同声明では5月の会合に引き続き「台湾海峡の平和と安定の重要性」を確認した。
就任後初の外国訪問となった林芳正外相は12日、オンラインで会見し、「中国による東・南シナ海の一方的な現状変更の試みに深刻な懸念と反対を示した」と述べた。
今回のG7外相会合には、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国を初めて招待した。インド太平洋地域との結びつきを強めたい英政府の肝いりだ。議長声明では、南シナ海の平和が損なわれる懸念を共有。国際法にのっとった行動の重要性を主張し、海上の安全や航行の自由を守る協力を強化するとした。(リバプール=和気真也)
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