10万円給付の所得制限、なくす自治体続々 大阪でも、秋田でも…

有料会員記事

添田樹紀、新谷千布美、吉田博行
[PR]

 18歳以下の子どもに現金5万円とクーポン5万円分を給付する政府方針をめぐり、「コロナ禍の厳しい状況は同じ」として所得制限を撤廃する地方自治体が出ている。クーポン配布への反発も広がっており、制度の土台が揺らいでいる。

 政府は11月19日に閣議決定した「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」に10万円給付を盛り込んだ。扶養家族が配偶者と子ども2人の「モデル世帯」の場合、年収960万円以上の世帯は給付対象外とする所得制限をかける。

「年収関わらず厳しい状況は同じ」

 「新型コロナによる影響が長期化するなか、世帯の年収にかかわらず、厳しい状況にあることは同じ」。大阪府岬町は町独自の判断で、所得制限をなくすことを決めた。町内に住む18歳以下は1695人で、このうち所得制限により給付対象外となるのは中学生以下が51人、中学卒業以上が若干名。所得制限の撤廃に伴う給付分については、町の独自財源で手当てする。

 兵庫県小野市も所得制限をなくし、18歳以下の約8800人全員を給付対象とする。政府の所得制限に基づき対象外となる約300人への給付は、市の独自財源でまかなう。

 蓬萊務市長は「所得制限はナンセンス。国は地方の実情を分かっていない」と批判。「小さな地域コミュニティーでは、10万円を受け取っていない子がクラスに1人だけという可能性もあり、いじめのきっかけにもなりかねない。市民には『一律、公平に給付してほしい』という意識が強い」と指摘する。

 徳島県板野町も所得制限をかけない方針だ。6日の町議会本会議で、給付対象の1770人と、所得制限で対象外だった70人の計1840人に給付するための補正予算を可決した。町は「公正公平の観点から所得制限をなくし、子育て世帯の生活を支援する」という立場だ。秋田県横手市の高橋大市長は7日、市議会に対し「コロナ禍のなか、大変な思いで子育てをされているご家庭には、差を設けることなく給付することが重要」と説明した。

自治体で給付に不公平生じるおそれも

 自治体によって所得制限の有…

この記事は有料会員記事です。残り492文字有料会員になると続きをお読みいただけます。