ネット広告に自分の顔が…無断で使われた写真 紛れ込むフェイク

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小林未来、前田朱莉亜
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 「広告に勝手に写真使われてないですか?」。美容に関するブログを書いている東京都の坂本絢子さん(36)のもとに2019年10月、読者からこんなメールが届いた。スマホで確認すると、あるニュースサイトの下部に表示されたクレンジング商品の広告に、自分の顔写真がドンと現れた。「20年物! 顔の垢(あか)が一発で『ドバッ』」というコピーも添えられていた。

 無断で使われた写真は、自分のブログから転載されたもので、この商品と坂本さんは何の関係もない。

 坂本さんはすぐに商品のメーカーに連絡し、広告の停止を依頼したが、「主張の内容をまとめて提出してもらわないと対応できない」などと言われ、聞き入れてもらえなかったという。一連の経緯をSNSに投稿すると、ニュースサイト側から広告を停止したと連絡があった。

 写真が使われた経緯について、弁護士を通じてメーカーに説明を求めたところ、「広告会社と広告製作会社がやったことでうちとは関係ない」。広告会社と製作会社からは「資料として集めていた写真をアルバイトが誤って使ってしまった」と謝罪があったという。

広告を掲載前にチェックしていない

 今回の広告は、個人や広告製作会社が商品購入数などに応じて報酬を受け取る「アフィリエイト」という広告だ。

 日本アフィリエイト協議会によると、広告主が仲介業者と契約し商品の特徴や報酬条件の情報を登録。その登録情報をもとにアフィリエイター(広告製作者)がブログで商品を紹介したり、広告ページを作ったりする。ブログやサイトを見た読者が、広告主の商品ページに飛んだり、実際に商品を買ったりすると、アフィリエイターに成果報酬が支払われる。読者が商品を購入した場合、報酬は1件あたり数十~数百円のことが多く、商品によっては数万円の場合もあるという。

 問題なのは、広告主が必ずしも広告を掲載前にチェックしていない点だ。坂本さんは「金銭を支払っている広告主が『関係ない』と開き直るのは言い逃れにすぎない。だまされて商品を買うことがなくなる社会になってほしい」。坂本さんの写真を使った広告主と広告製作会社に取材を申し込んだが、回答はなかった。

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