与野党内から「外交ボイコットを」相次ぐ 首相は明言避ける

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 来年2月の北京冬季五輪バイデン米政権が政府当局者を送らない「外交ボイコット」を決めたことに関し、与野党から日本も政府代表を送らないよう求める声が相次いだ。ただ、岸田文雄首相は13日の国会答弁でも明言は避けた。

 この日の衆院予算委員会で、自民党高市早苗政調会長が政府方針を質問したが、首相は「適切な時期にオリンピック・パラリンピックの趣旨・精神など諸般の事情を総合的に勘案し、国益に照らして自ら判断する」と述べるにとどめた。

 岸田政権は閣僚の派遣を見送る方向で調整しているが、スポーツ庁の室伏広治長官の派遣の可否も検討。国内外の反応をみながら最終的に判断する構えだ。

 これに対し、自民党外交部会では13日、佐藤正久部会長が「モタモタして意思表示を行うのは、やっぱり日本は人権より金かと(思われる)。早めに国家の意思表示、外交的ボイコットをすべきだ」と迫った。

 野党からも対応を迫る声が出た。共産党志位和夫委員長は同日に声明を出し、「日本政府は、中国政府に対して従来の及び腰の態度をあらため、国際法にもとづく冷静な外交的批判によって人権侵害の是正と五輪憲章の順守を正面から求めるべきだ」と訴えた。

 一方、元外相の河野太郎・自民党広報本部長は13日の講演で「中国の軍事拡大には言うべきことを言わないといけない」としつつ、「中国は貿易の最大の相手国。バランスをとって考えていく必要がある。外交はかけ声でやるものではない」と指摘。「威勢のいいことを言っていればいいとの無責任な声が今増えていることは、大いに懸念しなければいけない」と釘を刺した。