有罪確定の前市長が出馬表明 岐阜・美濃加茂市
受託収賄などの罪に問われ、有罪が確定した岐阜県美濃加茂市の藤井浩人前市長(37)は13日、来年1月の同市長選に4選を目指して無所属で立候補することを記者会見で正式に表明した。現職の伊藤誠一市長(65)も立候補を表明しており、選挙戦となる見通しだ。
市内であった会見には、弁護士がリモートで参加。藤井氏は「(出馬への)気持ちはずっとあった。決意は先週」としたうえで、現職が進める新市庁舎計画に触れ、「多くの不安や不満がある。もっと多くの市民の声を聞かなければならない時代だ」と指摘。計画を見直す考えを示した。
自身が「後継指名」した現職との選挙戦については、「話し合い調整も考えたが、選挙は候補者同士の関係性以上に、市民が、市の未来を選択するかけがえのない機会」と話した。
藤井氏は市長当時、市の浄水施設設置を巡って受託収賄などの罪に問われた。一審の名古屋地裁は無罪判決を出したが、名古屋高裁で懲役1年6カ月執行猶予3年、追徴金30万円の判決を受け、2017年に有罪が確定した。
藤井氏は一貫して無罪を主張。有罪確定後に市長を辞職したが、今年11月、名古屋高裁に無罪を求めて再審を請求している。
市長選は来年1月16日告示、同23日に投開票される。(吉田芳彦)
「辞職後も市をよくしたいという思い」
来年1月23日投開票の美濃加茂市長選に、藤井浩人前市長が13日、立候補を表明した。市内であった記者会見での一問一答は次の通り。
――出馬の理由を具体的に教えて欲しい。
「市民の皆さんとともに、市…