パナソニック、テレビ事業を大幅縮小 中国TCLに生産委託

田中奏子
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 パナソニックはテレビ事業を大幅に縮小する。中国家電大手のTCL集団などに、低価格帯の機種の生産を委託する。自社での開発は高性能な機種に絞って続け、生産拠点は2カ所まで減らす。テレビ事業では中国や韓国のメーカーが台頭し、日本勢は撤退や事業縮小の動きが続く。

 パナソニックでテレビを手がけるエンターテインメント&コミュニケーション事業部の豊嶋明事業部長は14日、合同取材に応じ、「事業は厳しい立地、難しい環境にある。体制の再構築を進めている」と述べ、開発するテレビの機種を今年度中に16%減らすと明らかにした。お風呂にも持ち運べるポータブルテレビや高画質の有機ELテレビなど、技術力をいかした高性能な機種に絞るという。

 一方、量産型の低価格帯の機種は複数社に生産を委託する。関係者によると、中国のTCL集団も含まれるという。パナソニックブランドでの販売は続ける。

 最盛期の2010年度に2千万台あった自社生産数は、昨年度は360万台まで減った。生産拠点も徐々に減らしており、今年に入ってから国内唯一だった宇都宮やブラジルなど4工場で生産を終了。チェコも来年3月に終える予定で、生産を続けるのはマレーシアと台湾の工場のみとなる。

 国内メーカーのテレビ事業をめぐっては、日立製作所が12年に自社生産を終了。三菱電機も先月、24年3月で出荷を終えることを明らかにした。生産や販売を続けるのは、シャープ、ソニーグループ、パナソニックの3社のみとなる。(田中奏子)