「加害者側も一緒に支えたい」 事件遺族らが支援団体立ち上げ

新屋絵理
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 被害者、加害者を問わず犯罪に巻き込まれた人を支えたい――。そうした思いを活動方針にした任意団体を、加害者側を支援する団体代表や被害者遺族らが共同で立ち上げた。「被害者と加害者の分断をあおらず、全ての人の支援を目指す」と訴え、14日に東京都内で会見した。

 団体の共同代表は、加害者家族を支援するNPO法人「ワールド・オープン・ハート」代表の阿部恭子さん(43)、受刑者支援のNPO法人「マザーハウス」理事長の五十嵐弘志さん(57)、殺人事件遺族の原田正治さん(74)ら7人。被害者や加害者を支えてきた双方の体験をもとに、死刑制度の是非を問うシンポジウムや被害者と加害者の対話などを企画していく。団体名は今後決めるという。

 共同代表の一人で、「被害者と司法を考える会」代表の片山徒有(ただあり)さん(65)はこの日の会見で、次男(当時8)をはねたダンプカー運転手に次男と同い年の息子がいるとわかったとき、「加害者との『見えない壁』が壊れた」と説明。加害者と対話することで「疑問が解けた」という被害者は多いと述べ、「適切な仲介があれば同じ人間と理解できる」と話した。(新屋絵理)

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会見する団体の共同代表ら=2021年12月14日午後4時4分、東京・霞が関、新屋絵理撮影
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会見する団体共同代表の阿部恭子氏。「被害者が、今後加害者にならない保証はない。被害者と加害者は分断できないはずだ」と語った=2021年12月14日午後4時4分、東京・霞が関、新屋絵理撮影