道しるべ飾る伊賀の「手裏剣」、盗難被害 破壊された過去も

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 三重県伊賀市下柘植の登山道で「霊山山頂遺跡」を案内する道標についた強化プラスチック製手裏剣の飾りが壊され、盗難にあったと市が発表した。市が伊賀署に被害届を出し、同署は窃盗容疑で調べている。

 道標は、伊賀市と滋賀県甲賀市などでつくる「忍びの里伊賀甲賀忍者協議会」が、2018年3月、大小の観光案内の看板とともに設置した。両市が「忍びの里 伊賀・甲賀―リアル忍者を求めて―」として日本遺産に申請、17年度に認定されたことを受けた。その後道標などは追加設置され、伊賀市に24カ所、甲賀市2カ所の計26カ所ある。

 壊された道標は、手裏剣も合わせると高さ160センチ。手裏剣の高さは約30センチ。道標の上面四隅のボルト4本が抜き取られ、ボルトで留めたプレートもなくなっていた。今後協議会事務局の甲賀市とともに修理するかどうか検討する。

 同じ場所では、19年2月にも手裏剣部分が壊された。この時は手裏剣が残っており修理し、1万800円かかった。このほか、18年6月にも伊賀市上野西日南町に設置された松本院を案内する道標も壊され、手裏剣は放置されていた。

 伊賀市観光戦略課の担当者は「霊山に登山される方が写真を撮ってSNSなどにアップされる場所。こういった事件が起こるのは残念。業者と相談して、今後壊されたり盗まれたりしないよう対策を考えたい」と話す。

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