第3回名前も国籍も不明、茶色の棺が運び込まれた「3日前も明日も葬儀だ」

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ポーランド東部ボホニキ=野島淳
【動画】ベラルーシ経由でポーランドに入ろうと両国の国境付近に集まった移民や難民たち=喜田尚、野島淳撮影
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 車窓から見えるのは森と草原ばかり。だが、その森は引き込まれそうなぐらい深く、奥は暗い。中東からの移民・難民が押し寄せているベラルーシと国境を挟んだ反対側。ポーランドの国境付近を11月18日、訪れた。舗装していない道もあり、一見すると穏やかな風景が広がる。

 だが、時折、道路脇に木製の簡単な駐在所があり、3人組の兵士が立って警戒にあたっていた。越境者の増加に対処するため、ポーランド政府が9月に非常事態宣言を出したからだ。国境線から2~3キロ以内は住民以外の立ち入りを禁じていた。

 案内をしてくれたのは、立ち入り禁止区域にあるクリンキに住むマテウシュ・ボジンスキさん(35)。「昨日は300人が国境を越え、100人が捕まったと聞いた。残りは森の中にいるかもしれない」と心配そうに話した。兵士や国境警備隊員は、こうした越境者のほか、密入国を手引きする業者も捕まえるという。

 ボジンスキさんが異変に気付いたのは夏ごろ。「毎日、何人もが家の前を通り過ぎていき、驚いた」。静かだった村には警備隊員らの姿も増え、物々しい雰囲気に変わった。

2021年の夏以降、ベラルーシからポーランドへと越境する移民や難民が急増しました。ポーランド側では、越境後に命を落とす人たちが絶えない状況が続いていました。国境近くの村からの報告です。

 欧州連合(EU)は不法入国

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