トヨタ、全販売店に充電設備 豊田章男社長「共有インフラつくる」
トヨタ自動車の豊田章男社長や前田昌彦・執行役員らは14日都内で会見し、電気自動車(EV)を強化する方針を発表した。EVの世界販売目標を上方修正し2030年に350万台まで増やす。30車種を展開し品ぞろえを広げる。
トヨタはハイブリッド車(HV)に強みがあり、「脱エンジン」につながるEVシフトには消極的だとの見方もあった。豊田氏は経営トップとして、脱炭素に取り組む姿勢をアピールした。会見での主なやりとりは次の通り。
――HVを含め全方位戦略をとってきた。
豊田氏「我々は全ての方に選択肢を残したい。EVの充電設備がない状況で選択肢の幅を狭め、お客さんに不便をかけることは避けたい。現時点では選択と集中をするよりも、市場の動向が分かった時点で素早く追随する」
――EVは色々あるなかの一つにすぎないのか
豊田氏「『トヨタはEVに関心がないのではないか』とおっしゃる方がいるが、そんなことはない。トヨタは優先順位をつけることなくフルラインアップで戦っていきたい。我々のお客さんはグローバルで多様だ。不確実な時代の間は、多様な解決策で臨んでいくことにしたい。そういう戦い方もあるのではないか」
――販売店すべてに急速充電器を設置する構想は。
前田氏「2025年ぐらいを目がけて、全国の販売店に設置させてもらえるようにしようとしている」
豊田氏「充電設備は(自動車各社の)協調領域ではないかと思う。すべてのお客様が共有できるインフラをつくるよう、トヨタは声を大にしてやっていきたい」
――雇用への影響は…