激しく対立する民族、共生は可能か 虐殺・復讐続く紛争地で聞いた

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アディスアベバ=遠藤雄司
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 紛争地で虐殺の被害者たちを取材していると、その絶望、怒り、復讐(ふくしゅう)心のあまりの強さに心がかき乱され、思わず「救い」のある答えを求めてしまいそうになる。

 今年11月初め、1年前から続く内戦が激化していたエチオピア北部アムハラ州に入って取材をしていた時、まさにそのような思いに捕らわれた。

 アムハラ州は内戦で政府側に属し、北隣のティグライ州を拠点とする反政府勢力ティグライ人民解放戦線(TPLF)と戦い続けていた。

 私が取材したアムハラ人の農民たちは、TPLFの兵士や民兵たちに襲われ、家族やすみかを奪われていた。問題は、農民たちの憎悪が、襲ってきた戦闘員たちだけではなくティグライ人という民族全体に向けられていたことだ。彼らは一様に復讐を誓っていた。

更に深くなる分断

 報復以外にこの人たちの心が救われる未来はないのか。対立する民族同士が「仲良く」とまではいかなくても、平和に共生できる道はないのか――。

 話を聞きながら、そういったことが頭に浮かび続けていた。希望を見いだせる答えを探し、エチオピア正教の信心深い信者である住民や聖職者に「共生」や「許し」の可能性を問い続けた。

 3~4月にかけてティグライ…

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