ガソリン5週連続値下がり、165.9円 補助金の支給基準下回る

新田哲史
[PR]

 日本エネルギー経済研究所石油情報センターは15日、13日時点のレギュラーガソリンの店頭価格(全国平均)が1リットルあたり前週より2・1円低い165・9円だったと発表した。原油価格の一時下落を受けて石油元売り各社が卸売価格を下げたためで、5週連続の値下がりとなった。一方で、価格水準は高く、家計や企業には引き続き負担となっている。

 灯油はタンク1個分の18リットルあたりで前週より22円低い1925円で、2週連続の値下がり。センターによると、原油価格の再上昇を受けて、石油元売り各社は16日以降の卸売価格を2・5円程度引き上げる。この動きを見込んで今週は値下げを抑制していた店舗もあり、センターは来週のガソリンや灯油の価格は横ばいになるとみている。

 経済産業省は、ガソリンなどの価格上昇を抑えるため、石油元売り各社へ補助金を出す基金をつくった。公募の結果、基金の事務局は広告大手の博報堂が担う。2021年度当初予算と補正予算案で計893億円を計上しており、そのうち事務局経費は25億円とした。ただ、いまの価格水準が続けば補助金は出ないため、予算は使われない可能性もある。

 ガソリンの全国平均価格が170円を超えた場合に、各社に1リットルあたり最大5円を支給する。灯油や軽油、重油も対象だ。制度が発動された場合、毎週水曜日に支給単価を公表する。国内の元売りや商社の全29社が参加し、補助金分は卸売価格に反映するという。経産省は全国約2万9千カ所のガソリンスタンドについて小売価格を調査する。

 原油価格の指標となる「米国産WTI原油」の先物価格は、新型コロナウイルスオミクロン株の登場で、今月初旬に一時、1バレル=62ドル台と約3カ月ぶりの安値をつけた。その後再び上昇し、7日には72ドル台まで上がったが、経済停滞への懸念は根強く、14日時点では70ドル前後で推移している。

 米国は17日に石油備蓄のうち1800万バレルを売却する。中国やインドなどの主な消費国と協調して備蓄を放出することで、価格を引き下げようとしている。日本政府も国家備蓄の一部を放出する方針だ。

 中東やロシアなどの主要産油国でつくる「OPECプラス」の対応が注目されたが、2日の会合で増産計画の維持を決め、消費国との対立は避けていた。(新田哲史)