被災後の移転、住民と事前合意すれば補助金 復興支援へ政府が新制度

有料会員記事

榊原謙、山本孝興
写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
[PR]

 河川のはんらんなどの自然災害リスクがある地域に暮らす人が、あらかじめ「被災後に元の場所には戻らず、リスクの低い場所に移る」と合意していれば、移転に様々な支援金を出す制度を政府がつくる。元の地域で住民が暮らすための安全工事が不要になり、浮いたお金を支援に回す。国土交通省財務省が詳細を詰めており、月内に決定する2022年度当初予算案に必要な経費を盛り込む方向だ。

 日本の災害復旧は生活インフラを少なくとも被災前の水準に戻す「原形復旧」が基本で、その放棄を要件にした支援策は異例。人口減が進むなか、つくり直したインフラを使う住民がいなくなるケースも予想されるためで、国交省幹部は「原形復旧が現実的でない場合もある」と話す。

 新制度は、災害が起こる前に「原形復旧」でない復興計画を住民らの合意を得て地区ごとにつくった自治体を対象にする。例えば、川沿いの住宅が水害に遭った場合、事前の合意をもとに住民に移転してもらい、跡地は遊水池として活用する。これで安全のための川底の浚渫(しゅんせつ)がいらなくなり、浮いたお金を移転の支援に回せるようになる。

 防災を目的に住民の移転を支…

この記事は有料会員記事です。残り367文字有料会員になると続きをお読みいただけます。