全国6000超の郵便局で29万件の顧客情報紛失 保存義務守られず

藤田知也
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 日本郵便とゆうちょ銀行は15日、全国の郵便局の約3割で、金融商品取引などの顧客情報を記した書類を紛失していたと発表した。法令などで保存義務がある約29万件が保管できておらず、同日付で総務省金融庁に報告した。外部に漏れた可能性は低いとしている。

 2社によると、紛失が多く判明したのは投資信託や国債の取引をした際に作る「金融商品仲介補助簿」。顧客の氏名や口座番号、取引内容などが記される。金融商品取引法で7年の保存義務があり、社内規定で保存期間を10年としていた。昨年12月からの社内調査で、6389局で7万2千人分(14万8千件)の紛失が判明。このうち2万6千人分は、法令で定める保存義務にも反していた。

 補助簿以外でも、176局で約14万2千件の払込取扱票などの紛失があった。紛失書類の多くは、誤って捨てたとみているという。

 日本郵便は本社の管理責任が大きいと判断し、担当役員3人を厳重注意とした。今年6月以降は、紙での保存から電子データでの保存に改めており、再発防止に努めるとしている。(藤田知也)