囲碁の大竹英雄名誉碁聖が引退 名人4期、ライバルとのチクリン対決

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大出公二
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 囲碁の大竹英雄名誉碁聖(79)が15日、引退届を日本棋院に提出した。

 先を急がず手厚く構える「大竹美学」の手法はアマチュアの手本とされた。1975年から、名人位に通算4期就いて一時代を築いた。ライバル林海峰名誉天元との「チクリン対決」、同門の趙治勲小林光一名誉名人らと名勝負を繰り広げ「名人戦男」と呼ばれた。タイトル獲得数48は歴代5位。2008~12年に日本棋院理事長を務めた。

 この日、東京・市ケ谷の日本棋院で記者会見し、引退の理由について「碁盤に向かって頭の中に浮かぶ図が、自分が思うより貧相になった。こんなことじゃ失礼したほうがいい」と説明した。

 1951年、9歳で福岡から上京し、故・木谷実九段に入門して70年。「ほんとうにこの世界に入れてよかった。いろんな方にお会いできてよかった。大満足です。お返しができていないのが情けないですけど」

 65年にライバルの林が名人を、71年に木谷門後輩の石田秀芳二十四世本因坊が本因坊を獲得。続々と先を越され、「みなさんすばらしいなと思いつつも、へこたれていなかった。自分が、という気持ちはあった」。75年に石田から名人を奪い、翌年石田の挑戦を返り討ちにして、天下人になった。

 しかし80年、同門後輩の趙の挑戦を受けて失冠。その後、趙に3度、趙のあと名人になった小林にも3度挑戦。すべて敗れて復位はならなかった。「きざに聞こえるかもしれないんだけど、負けてもそんなに悔しいという思いがなかった。でも、頂上決戦にいけばすごいことができる。だから1年にいっぺんは番碁の世界に入っていたいという気持ちはありました」

 今年の成績は8勝9敗。11月11日、本因坊戦予選で伊藤優詩五段に敗れたのが最後の対局となった。通算1319勝846敗5ジゴ(引き分け)1無勝負

 今後については「水戸黄門のように全国行脚して、ファンのみなさまと交流ができたら」と話した。(大出公二)

 大竹英雄名誉碁聖の引退発表を受けて、関係の深い棋士たちがコメントを寄せた。

■林海峰名誉天元…

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