FRB、来年中に3回利上げ方針 物価上昇受け「量的緩和縮小」加速

ワシントン=青山直篤
[PR]

 米連邦準備制度理事会(FRB)は15日、物価上昇が勢いを増していることを踏まえて景気過熱に歯止めをかけるため、11月から始めた「量的緩和の縮小」のペースを加速させることを決めた。これにより量的緩和による資産買い入れは従来の想定より3カ月早く2022年3月をめどに終える。その後、ゼロ金利の解除(利上げ)に踏み切り、22年中に計3回の利上げを進める見通しも示した。

 15日の連邦公開市場委員会(FOMC)で決めた。終了後の声明では、物価上昇の見通しについて「一時的」としてきた表現を削除。FRBのパウエル議長は記者会見で「物価上昇は想定より持続的なもので、勢いも強く、そのリスクも高まってきた」と述べた。

 今後は、米国債などの資産購入の減額幅を従来の月計150億ドル(1・7兆円)から計300億ドルへと増やし、コロナ危機後に進めてきた空前の金融緩和からの正常化に向けた歩みを急ぐ。その後、利上げによる本格的な金融引き締めの段階に入り、22年に3回、23年に3回、24年に2回の利上げを進める想定だ。

 米経済は21年に入り、コロナ下の物流の混乱などに伴う供給制約に、財政金融政策による力強い需要回復が重なって、物価上昇がFRBの想定をはるかに超えて加速してきた。11月の米消費者物価指数の上昇率は前年同月比で6・8%と、1982年以来約39年ぶりの高い伸びを記録。バイデン大統領の政権運営にとって強い逆風となっている。(ワシントン=青山直篤)