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米ファウチ氏「新たなワクチン必要なし」 従来のブースターで効果

新型コロナウイルスオミクロン株

ワシントン=合田禄
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 米国のファウチ大統領首席医療顧問は15日、米モデルナの新型コロナウイルスのワクチンを3回接種すると、オミクロン株の感染を防ぐ抗体の量が2回接種の場合に比べて約20倍になるというデータを公開した。従来のワクチンのブースター接種で、オミクロン株に対する感染予防効果が高まるという研究結果が相次いで出ていて、ファウチ氏は現時点では変異株に特化した新たなワクチンは必要ないとの見解を示した。

 ファウチ氏が公開したデータでは、モデルナ製を2回接種してから2週間後だと、オミクロン株の感染を防ぐ抗体の量は、最初に見つかった株の場合と比べて大幅に低かった。1、2回目の半分の量を3回目として接種して2週間後、オミクロン株に対する抗体の量は約20倍になったという。

 米ロックフェラー大の研究者らによる13日付の査読前の論文でも、mRNAワクチンを2回接種してから5カ月後の段階では、オミクロン株と同様の特徴を持ったウイルスの突起に対する抗体の量が低い水準になっているが、3回目を接種することで、約38倍に増えたという。

 ファウチ氏は15日の記者会見で、「初期段階の研究は、オミクロン株に対し、ブースター接種は抗体を再構成し、ワクチンによる予防効果を強めることを示している」と指摘。「もしワクチン接種を完了した状態であれば、ブースター接種をしてほしい」と話した。(ワシントン=合田禄)

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