欠席多い議員への辞職勧告巡り議会が大混乱 幻の議長不信任決議まで

原口晋也
[PR]

 長崎県松浦市議会(定数17、欠員2)が12月定例会最終日の15日、混乱したまま閉会した。委員会欠席が極端に多い議員への辞職勧告決議案を巡って本会議が空転。続いて「辞職勧告はやり過ぎだ」と本会議の再開を拒否する久枝邦彦議長への不信任決議案の是非に進展し、結局、両議案とも本会議で審議されずに流会になった。

 市議会は来年1月末に改選を控えている。議長も巻き込んだ混乱が任期満了直前まで続く見通しだ。

 「議員の資質に欠ける」として辞職勧告決議案の対象になったのは、鈴立(すずたて)靖幸氏(74)。議員全員で構成し、2018年10月に始まった議会改革特別委員会は今秋までに25回開かれたが、鈴立氏の出席は2回だけだった。また鈴立氏は特別委で決まった議員活動効率化のためのタブレット端末導入にも従わず、市職員の負担増も招いたという。

 辞職勧告決議案はこの日午前中の議会運営委員会で、本会議上程が承認された。だが、その後、議員数人が久枝議長に「鈴立氏のわがままは目に余るが、辞職勧告はやり過ぎだ」「議員としての適否は来月の選挙で有権者が判断すればいい」などとして、時間切れまで本会議を開かないよう提案。久枝氏が応じ、午前中の休憩宣言のまま本会議を再開せず、結局、流会となった。

 一方、辞職勧告決議案に賛同した議員たちは「9月議会でも鈴立氏に是正を求める決議をしたが、無視された。(タブレット導入など)委員会で決まったことに背を向けたら議会は成り立たない」と反発。上程を阻む形になった久枝議長の不信任決議案の上程を議運で承認した。

 しかし、当の久枝氏が本会議を再開しなかったため、幻の不信任案となった。久枝氏は「議員の身分にかかわることは、全会一致でない以上、上程は妥当でない」としている。

 また、最初の混乱の原因となった鈴立氏は、特別委への欠席が多い理由について「体調を崩して病院に行くこともあった。すべての理由を話す必要はない」などとしている。(原口晋也)