高齢ドライバー対策のサポカー限定免許、運転できる車は?

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田内康介
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 警察庁は16日、来年5月から導入する安全運転サポートカー(サポカー)限定免許で運転できる車の条件を盛り込んだ改正道路交通法施行規則案を発表した。対象となる車は、昨年度以降に国の認定を受けた衝突被害軽減ブレーキ自動ブレーキ)といった装置を備えたもの。警察庁は「免許返納に踏み切れない高齢ドライバーの選択肢の一つとして限定免許を利用してもらいたい」としている。

 新たに始まるのは、限定免許のほか、一定の違反歴がある75歳以上が免許更新時に受ける運転技能検査(実車試験)や、運転技能の評価を取り入れる高齢者講習といった高齢ドライバー対策。これら制度の詳細が盛り込まれた施行規則案への意見を17日から来月15日まで募る。

 警察庁によると、限定免許に切り替えるかどうかは任意で、免許センターなどでの申請が必要。普通免許のままでもサポカーの運転はできる。

 限定免許の対象となるのは、①自動ブレーキと、アクセル・ブレーキのペダル踏み間違いによる急発進を防ぐ装置を備え、国土交通省から性能認定を受けた車②今年11月以降、新型車から段階的に義務づけられる自動ブレーキに関する保安基準を適用した車――のいずれか。

 例えば、性能認定を受けた車は「前方を横断する歩行者に時速20キロで接近した際に衝突しない」といった要件をクリアしている。

 対象の車は12月時点で国内8メーカーの約300型式ある。ただ、性能認定を受けた車は昨年度以降に製造された車に限られるため、限定免許で運転できるのは普及している車の一部とみられる。自動ブレーキの装置などを後付けした車は運転できない。

 同庁は対象のサポカーかどうか分かるリストをウェブサイトなどに載せる予定だ。限定免許でサポカー以外を運転した場合は免許条件違反となり、違反点数は2点となる。

 高齢ドライバー対策の一つの実車試験は、75歳以上のうち、過去3年間に速度超過や信号無視など11類型の違反をした人が対象だ。

 自動車教習所などで一時停止や信号通過などの課題を受け、検査員が100点からの減点方式で採点する。1種免許は70点以上で合格となり、例えば横断歩道にはみ出すような信号無視はマイナス40点で「一発不合格」となる予定だ。不合格の人は繰り返し受けられる。

 70歳以上を対象にした高齢者講習では、車を運転してもらう実車指導を受ける。実車試験と同じ内容で採点はしないものの、運転の評価をする。(田内康介)

サポカー限定免許は高齢ドライバーに広がるのでしょうか。運転能力を客観的に評価する研究をしている名城大の中野倫明教授に現状と課題を聞きました。

サポカー免許への切り替え、進むか

 高齢運転者による事故は後を絶たない。11月にも大阪府大阪狭山市で89歳の男の車が暴走し、3人が死傷した。

 警察庁によると、75歳以上…

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