テラハ出演の木村花さん自殺、母親が真相求めフジテレビなど提訴へ

村上友里
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 フジテレビの恋愛リアリティー番組「テラスハウス」に出演したプロレスラー木村花さん(当時22)が命を絶った問題で、母親の響子さんが、来年にもフジテレビと制作会社に対し損害賠償を求める訴訟を起こす方針を明らかにした。16日に東京都内で会見し、「多くの人の人生を狂わせる番組だった。出演者の人権が守られていたのかを裁判で明らかにしてほしい」と話した。

 花さんは昨年放送された番組をめぐってSNSで匿名の中傷を相次いで受け、自殺した。弁護団によると、中傷を受けるきっかけとなった番組の制作で、過剰演出や出演者をおとしめる意図的な編集があったかが裁判での主な争点になるという。花さんが精神的に不安定になっていたのに番組放映に踏み切った両社の対応も追及する。

 また弁護団は、両社が保管する未編集動画や企画書、台本などの証拠保全を東京地裁が認めたことも明らかにした。ただ、両社は「職務上の秘密」として、保全した証拠を地裁に提出することを拒んだという。弁護団は今後の訴訟で、証拠提出を地裁が命じる「文書提出命令」を出すよう地裁に申し立てることも検討している。伊藤和子弁護士は「娯楽番組のために一人の命が奪われることが今後ないように、全ての動画を明らかにして社会的責任を追及したい」と話した。

 フジテレビは証拠保全について「適切に対応する」とし、制作会社は「係争中につきコメントを控える」としている。

 この問題をめぐっては、放送倫理・番組向上機構BPO)の放送人権委員会が3月、番組について「放送倫理上の問題があった」と認定した。花さんをSNSで中傷した投稿者については、警視庁が侮辱容疑で書類送検し略式命令を受けている。(村上友里)