42歳で逝ったモデル優子さん 希望託した「ジジババ モード」

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河合真美江
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 11月末、42歳のモデルががんで亡くなった。関西を中心に活躍した優子さん。最後に企画したのが「GGBB MODE(ジジババモード)」、シニアモデルのファッションショーだ。これが私の道。自信を持って歩こうよ――。ひとり娘がランウェーに込めたメッセージを、母と多くの仲間たちが実現させる。

 「畳1畳分の優子です」

 いつも畳のサイズになぞらえて自己紹介し、笑いを誘った。182センチ(おもに東海地域の畳の縦の長さ)の身長をネタにした。

 でも実は、背の高さはずっとコンプレックスだった。モデルになれるよとスカウトされて、「持ち味なんだとやっと肯定できた」と話していたという。

 優子さんは大阪府池田市で生まれた。20代から、東京コレクションやヒロココシノコレクションなどでショーモデルとして活躍してきた。ウォーキングスクールで教え、後進を育てることにも力を注いだ。

 体調が悪く、検査して直腸がんとわかったのは2018年。手術し、通院して抗がん剤治療を受けながら仕事に精を出した。

がん闘病しながらシニアサロン立ち上げ

 そんな中、去年8月に公益活動団体「サロン・ド・GGBB」を立ち上げた。年齢を重ねて華やかに楽しく生きてほしい。60歳以上を明るく「ジジババ」と呼ぶ文化サロンである。

 「お母さんもずっと生き生きしていてよ、という思いが優子にはあったのでしょう」と母の福田恭子さん(78)は話す。

 福田さんは保険外交員をして、母娘で生きてきた。けんかもいっぱいしたけれど、優子さん曰(いわ)く「ソウルメートやねん」。

 いつもにこにこ。飾らず仕事…

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