留学生にケーキ届いて38年 2代続く謎のサンタさん、正体は?

森川愛彦
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 長崎県諫早市の鎮西学院大(姜尚中学長、学生数535人)で学ぶ留学生に毎年この時期、ケーキやクッキーなどのクリスマスプレゼントが届けられる。「異国の地でがんばっている留学生を励ましたい」という趣旨で38年前から続いているが、贈り主は匿名だ。大学は、感謝の意を伝えるため「謎のサンタさんにぜひ名乗り出てほしい」と呼びかける。

 鎮西学院大によると、プレゼントの贈り主は2人いる。最初の1人がプレゼントを届け始めたのは1983年から。一人ひとりにクリスマス前に地元の洋菓子店からホールのケーキが届けられた。

 98年には「一身上の都合により今回で終了させていただきます」との手紙が添えられていた。そのことが新聞で報じられると、やはり匿名で「ぜひ、プレゼントを引き継ぎたい」との連絡が大学に入った。翌99年からは「2代目」の贈り主が毎年、代理人を通じて留学生の人数を確かめた上で、ケーキや洋菓子の詰め合わせなどを全員分、届けているという。

 留学生は中国、インド、タイ、ベトナムなどほぼアジア出身だ。毎年、「異国でクリスマスプレゼントがもらえるなんて」と大喜びしている。「このプレゼントひとつひとつが私たちにとって大きな幸せになります」などと毎回、手書きの礼状を書き、代理人を通じて贈り主に送っている。

 昨年からは、コロナ禍のため冬休みに一時帰国することもできず、ホームシックにかかる留学生が増えている。そんな中で贈り物が届くことの喜びは、これまで以上だという。今年も既に8日に代理人から留学生の人数を確認する電話が入った。17日には全24人分のプレゼントが届く予定だ。

 日々、留学生の相談に乗っている教務学生課留学生係の中尾剛さん(44)は「留学生と一緒に、謎のサンタさんに直接、感謝の気持ちを伝え、大学で保管している過去のお礼状もお渡ししたい。最初の方も含めたお二人に、ぜひ名乗り出てもらえれば」と話す。(森川愛彦)